空き家が地震や台風で倒壊しないか心配…」「自然災害で空き家が被害を受けたらどうなるの?」 そう思う方もいるのではないでしょうか。 空き家は適切な管理がされないと、自然災害によって大きな被害を受けやすく、周辺にも危険が及ぶ可能性があります。これらのリスクを根本的に回避するため、空き家の「売却」は有効な選択肢となり得ます。 今記事では、空き家が自然災害に対して抱えるリスクをおさらいし、なぜ売却がリスク対策として有効なのか、そして売却を検討する際のポイントについて解説します。
なぜ空き家は自然災害に弱いのか?
空き家が自然災害に弱い最大の理由は、日常的な「管理が行き届いていない」ことにあります。 人が住んでいれば行う換気や清掃、建物の細かな点検や修繕が滞ることで、雨漏り、建材の腐食、シロアリ被害、基礎のひび割れなどが放置され、建物の老朽化が急速に進みます。 また、多くの空き家は建築から年数が経過しており、現在の耐震基準や建築基準を満たしていないケースが少なくありません。特に旧耐震基準で建てられた建物は、大規模な地震が発生した場合、倒壊のリスクが高い状態にあると言えます。 管理不足による老朽化と、建築当時の基準による脆弱性が重なり、空き家は地震、台風、大雨などの自然災害に対して非常に脆い存在となってしまうのです。
自然災害が空き家に与える具体的な影響と所有者のリスク
空き家が自然災害に遭うと、以下のような深刻な被害が想定されます。
- 倒壊・損壊: 地震による揺れや、台風による強風で建物が倒壊したり、大きく損壊したりする可能性があります。特に管理不足で劣化した建物は耐力が低下しています。
- 建材の飛散: 強風で屋根材や外壁材が剥がれ、近隣の建物や車両、通行人に直撃する危険性があります。
- 浸水・土砂流入: 河川の氾濫や大雨による浸水、地盤の緩みによる土砂災害などが発生した場合、空き家は無人であるため迅速な対応ができず、被害が拡大しやすい傾向にあります。
- 火災の発生: 倒壊による電気設備のショートや、飛散物による引火などから火災が発生するリスクもゼロではありません。
これらの被害が発生した場合、空き家の所有者は大きなリスクを負うことになります。最も懸念されるのが、損害賠償責任です。倒壊や飛散した建材が原因で隣家を破損させたり、通行人に怪我をさせたりした場合、民法に基づき所有者に損害賠償責任が発生する可能性があります。 また、被災した空き家の撤去や修繕にかかる費用は、基本的に所有者が自己負担しなければなりません。これは多額になるケースがほとんどです。 さらに、管理不全な状態が続く場合、自治体から「特定空き家等」に指定され、固定資産税の優遇措置解除や、最終的には行政代執行による解体とその費用請求という事態に発展する可能性もあります。
自然災害リスクを根本的に回避する「売却」という選択肢
空き家を所有し続ける限り、管理の手間や費用、そして何よりも自然災害による潜在的なリスクから完全に逃れることはできません。これらのリスクを根本的に解決する最も有効な手段の一つが「売却」です。
空き家を売却することで、所有者は以下のようなメリットを得られます。
- 管理・維持の手間と費用からの解放: 定期的な通気、清掃、庭の手入れ、そして将来的な修繕の心配から解放されます。これにより、時間的・経済的な負担が大幅に軽減されます。
- 自然災害リスクとそれに伴う責任からの解放: 売却後は所有権が移転するため、将来的に建物が自然災害で被災した場合でも、損害賠償責任や撤去・修繕費用の負担は新たな所有者に移ります。潜在的なリスクから解放されることで、精神的な安心を得られます。
- 資産の現金化: 活用できていない不動産を現金化できます。得られた資金を、新たな資産運用や生活資金、あるいは別の必要な出費に充てることが可能になります。
- 地域貢献につながる可能性: 新たな所有者によって適切に管理されたり、リフォーム・建て替えが行われたりすることで、地域の景観維持や活性化に貢献できる場合があります。
空き家の売却を検討する際のポイント
「空き家の売却」と聞くと難しく感じるかもしれませんが、専門家の力を借りればスムーズに進めることができます。
- まずは専門家に相談: 不動産業者に相談し、所有している空き家の市場価値や売却方法についてアドバイスをもらうのが最初のステップです。空き家専門の不動産会社や、空き家問題に積極的に取り組む自治体の窓口に相談するのも良いでしょう。
- 家の状態を把握する: 築年数や劣化状況によっては、通常の売却ではなく「現状渡し」や不動産業者による「買取」といった選択肢もあります。プロに家の状態を見てもらい、最適な売却方法を検討しましょう。
- 複数の業者を比較する: 一社だけでなく、複数の不動産業者から査定を受け、比較検討することが、納得のいく条件で売却するために重要です。
まとめ
管理が行き届かない空き家は、自然災害に対して非常に脆弱であり、所有者に大きなリスクをもたらす可能性があります。これらのリスクを回避し、将来の不安を解消する上で、「売却」は非常に有効な選択肢です。 空き家を放置することは、時間と共にリスクを高めることにつながります。まずは専門家への相談から始め、大切な資産とご自身の安心を守るための行動を起こしましょう。
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武長
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